あきらめない!野口、連覇へ暗雲/マラソン


8月11日8時2分配信 サンケイスポーツ
 望みは捨てない! 日本陸連沢木啓祐専務理事らが10日、京都市内で会見し、北京五輪女子マラソンで史上初の2連覇を目指す野口みずき(30)=シスメックス、医療機器製造・販売業=の五輪出場の可否を2、3日中に判断する考えを明らかにした。同専務理事らによると、野口は左脚の太ももと付け根付近の筋肉を痛めた。現在は快方に向かっており、京都府内でジョギングなどの練習を行い、五輪出場へ強い意欲を示しているという。
 北京ロードを覆った雲は、思った以上に厚かった。五輪直前に襲われたアクシデント。それでも、野口は望みを捨てていなかった。
 「けがについては、『(野口は)最後まであきらめずに出たい』と。五輪に出るという意識は変わりません」。日本陸連・沢木専務理事が、女子マラソンでは史上初となる五輪2連覇にかける女王の思いを代弁した。
 会見の冒頭、同専務理事は、左太ももの筋肉や足の付け根を痛めている事実を報告。同席した所属するシスメックス・藤田信之監督が、合宿先のスイス・サンモリッツで7月末、野口が痛みを訴えてからの治療の様子を説明した。
 仕上げ段階に入った同25日、苦難が始まった。左太もも付け根の内側に痛みを覚え、関係者によると、合宿中に「集中できない」と走るのを突然やめ、涙を流すこともあったという。
 予定を3日早めて4日に帰国し、京都市内の病院で「2回の磁気共鳴画像装置(MRI)検査」「患部への局所注射」「点滴」。次々と明かされる不安材料。診断結果は『左大腿二頭筋と半腱様筋の損傷』とされた。藤田監督は厳しい表情も時折浮かべ、「原因は不明だが、快方に向かっている。最大の努力をし、何とか出場できないかと思う」と期待を込めた。
 同監督によると、野口は京都府内で調整中。落ち込んだ様子はなく、出場に向けてジョギングを始めているが、痛みは残っているという。出場するかどうかについて「痛みが消えてレースができる動きがやれるかが一つの判断基準」とした。
 女子マラソンは17日に行われるが、レース1週間前になっても出場が決まらない異常事態。シスメックス・広瀬永和コーチは「どこ(の順位)を狙って出るのか。2時間20分を切るレースを求めるのは無理でしょう。普通に考えればベストの状態ではない。メダル? どうなるかわからない」と患部をテーピングで固めての参加も検討しているが、ベストパフォーマンスは、望めない。本格的な練習から2週間以上も離れているという厳しい現実もある。本戦まで残り1週間。残された時間はあまりにも少ない。
 沢木専務理事は「最大2、3日で判断しないといけない。本人と監督、コーチが最終判断することになる」。北京では自身の連覇とともに、日本勢3大会連続金メダルもかかる。出場する場合は13日か14日に北京へ出発する予定にしているが、予定は未定でしかない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080811-00000009-sanspo-spo

これが疑惑の代表選考だったり僅差の代表選考だったりしたのならともかく、ダントツで堂々と勝ち取った代表なのだから、その代表の座をどう扱おうがとやかく言われる筋合いのモンじゃないです。こういうことだって充分起こりうるんです。4番目の選手がどうというのはまったく気にする必要はない。4番目がいまから急に準備したって到底無理です。そもそもマラソンの補欠なんて、あんなダメージの大きい競技に、可能性が極めて低いのにその何%の出場可能性に賭けて自分を追い込んでいくなんて無理。
そんなことはどうでもよくて自分のために棄権すべきです。無理やり出て無責任なファンから「怪我を押してよく頑張った」などと困った賞賛を受けながら再起不能になってしまうくらいなら、最初からあきらめる。せっかくの代表だから10歩だけ記念に走るのもいいかもしれない。
この人は地味な印象があり、仮に今回メダルを取ったところで高橋のような存在になるとも思えないです。
気の毒なことに、すばらしい実績の割りに本人がまだいい思いをしていない、あるいはいい思いが足りない、と思います。確り治して今後は賞金レースに何回か出て金銭的にいい思いをして引退、でよいのではないでしょうか。名誉はとっくに得ています。
もうそういうことを考えたほうがいいではないですか。よい転機だと思います。