予備学校

先日、御茶ノ水に行ったのですが、そのときにたった1年だけの“母校”を通りかかりました。懐かしくて写真を撮ってたら、会社の人間に会ってしまい、「なんか怪しいですよ」と言われてしまいましたが・・・
予備校です(ここは自らを「予備学校」と呼んでいますが)。もう20年以上も前のことになるのですが、今でもたまに、大学受験してどこも受からない夢を見ますので、精神的にはプレッシャーがあったのかもしれません、その割に勉強しなかった気もしますが(^_^;)
私の高校は、浪人するのが当たり前のような校風があって、その根っこには、「現役で××大学なら1浪で○○大学のほうがいいよな」「公立で学費安かったんだから1年ぐらいいいよな」「周りが『浪人してでも**レベル』なんだから仕方ないよな」こんな思いが私だけでなくクラスメイトにもありました。受験が近づいた頃、そういう私の態度を見て、親父が怒りましてね。一番大きい大学も受けて、受かったら行け、安易に浪人なんてさせない、と。で、結局、滑り止め受けないで、全部落ちて・・・
さすがにそのときには、ひざまずいて、「心を入れ替える、1年チャンスをください」なんてことを言いましたね。そのときの親父のセリフは・・・私の予想は「だったら一生懸命やって最低でも**くらいは必ずはいれ」だったのですが、実際は「わかった。だったらがんばれ。だけど、今度は一番大きな大学も受けるんだ。べつにそこになっても俺は恥ずかしくない」(^_^;)
校舎を見ながら、そのときの親父がどんな思いだったか想像してみて・・・複雑な思いもあったにしろ、たぶんメインは単純に「浪人なんて1年で終わらせてくれ」程度だったと思います(笑)
昨年の冬、兄貴の息子が大学受験でした。私と違って親思いの甥っ子は、受験前に家計なども心配して「全部落ちたらどうしよう」と相当追い込まれていたようですが、親父のところに顔出したときに「おとうさんが『1年くらい平気で遊ばしてやるぜ』みたいなことを言ってくれた」とちょっと涙ぐんで親父に言ったそうです。
そんな二十数年前のことや、そんなちょっといい話も思い出しながら、自分もガラにもなくちょっと涙ぐんでしまいました。恥ずかしい・・・
ちなみに甥っ子は、堂々と名乗れる大学に現役合格しました。