グラン・トリノ

クリント・イーストウッドが、とにかく古臭く頑固で口の悪い、どうしようもない爺さんに。でも、この爺さんは、ある意味気の毒です。朝鮮戦争を戦ったことがこの性格にいろんな意味で影響しそうなったといえなくもない。おそらく唯一の理解者だった奥さんを亡くし・・・たところからストーリーは始まります。

フォードで勤め上げた自分を裏切るかのように日本車メーカーで営業マンをしている息子、そして孫からも疎まれ、孤独。そして隣にはなんと因縁の韓国人?が引越してくる。
映画紹介のコピーにある
「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。」これがこの爺さん。
「少年は知らなかった、人生の始め方を。」これが韓国人?の少年。
その先は省略。

感想・・・「かっこよすぎるぜ、このポーランドクソジジイ!」という言葉を贈らせていただきます。
いい映画です。映画ニワカの私にはクリント・イーストウッドは「巨匠」のイメージしかなく、「チェンジリング」「ミリオンダラーベイビー」しか知らず、特に「ミリオンダラーベイビー」のあまりにつらい印象が強烈でしたが、この映画はそれらに通じるところはあっていろいろ考えさせられる映画である一方、ユーモアもあり楽しめます。
最後は賛否両論あるようですが、私には悲しい一方で拍手を送りたくなるものでした。まさに上記の感想の通りです。

あの結末はもちろん戦争のトラウマみたいなものも影響しているでしょうけど、イーストウッド自身のこともなんとなく影響しているような。
大作ではないのかも知れないですが、大傑作だと私は思います。騙されたと思って見てみましょう(笑)

http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/#/top
一度見たきり怖くて再び見ることのできない「ミリオンダラーベイビー」や、見たことのないイーストウッドの過去の名作を見てみたいと思いました。