ハンマー投げ 室伏「仲間の薬物違反は残念」銅メダル会見

12月12日11時50分配信 毎日新聞
 北京五輪の陸上男子ハンマー投げで、2、3位だったベラルーシ選手のドーピング違反による失格のため、繰り上げで銅メダル獲得が確定した室伏広治(ミズノ)が12日、練習拠点の中京大(愛知県豊田市)で会見した。
 確定から一夜明け、「2大会連続のメダルは非常に名誉」と喜ぶ一方で、「薬物違反があったことは非常に寂しい。一緒に競技していた仲間ということもあり残念」と本来とは異なる形でのメダル獲得に複雑な思いも見せた。
 室伏にとっては、1位選手のドーピング失格に伴い金メダルを手にしたアテネ五輪に続く繰り上がりの獲得。父の重信コーチはハンマー投げで違反が続いたことに「80メートルをコンスタントに投げる広治にはかなわないという気持ちもあるのではないか」と推察した。
 室伏自身は「(反ドーピングは)スポーツ界全体で取り組まなければならない。ハンマー投げだけの問題にしてほしくない」と種目自体へ疑念が向けられることに異を唱えた。さらに「自分自身の肉体をもって勝負することにスポーツの面白さがあると強く思った」とクリーンに競技することの重要性を改めて訴えた。
 日本の陸上で五輪2大会連続メダルは、男子棒高跳びの西田修平(32年ロサンゼルス銀、36年ベルリン銀)、女子マラソン有森裕子(92年バルセロナ銀、96年アトランタ銅)に次いで3人目。投てき種目での快挙に、室伏は「僕の前に父(重信コーチ)がいて、その前にも日本の選手が活躍した。日本に合った技術が伝承されてきたからこそのメダル。幅広いサポートや応援もあって全力が出せた」と周囲への感謝も忘れなかった。【石井朗生】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000007-maip-spo

室伏の銅メダルはすばらしいことですが、残念なのは失格のデビャトフスキーとチホンの2選手がほんとにすごい実績のある選手(もっともこの実績にどこまでクスリが関与していたかわかりませんが)であったことです。
世界歴代
1位 86m74 ユーリ・セディフ ソビエト連邦 1986年8月30日
モントリオール・モスクワ金
2位 86m73 イワン・チホン ベラルーシ 2005年7月3日
世界陸上3連覇、アテネ銀。現役№1の実績といって過言ではない
3位 86m04 セルゲイ・リトビノフ ソビエト連邦 1986年7月3日
ソウル金
4位 84m90 ワディム・デビャトフスキー ベラルーシ 2005年7月21日
アテネ4位、大阪世界陸上4位
5位 84m86 室伏広治 日本 2003年6月29日
アテネ金、大阪世界陸上6位
と、こんな感じです。つまり、まさに室伏とはライバル関係の強豪で、室伏もかなりショックではないかと思います。
ちなみにアテネでトップだったけど失格したアヌシュは歴代9位。
そして北京金のコズムスのベストは82m30で歴代10傑に入っていませんが、大阪世界陸上2位の実績もあったので、北京の金はけっしてまぐれではないです。コズムスは年齢的にもまだ若いし、もっと強くなりそうです。