ボクシング:内藤、3度目防衛…清水を十回KO W世界戦

【WBCフライ級タイトルマッチ】一回、内藤(奥)が清水を攻める=代々木第1体育館で2008年7月30日、梅田麻衣子撮影 世界ボクシング評議会(WBC)と世界ボクシング協会WBA)のフライ級ダブルタイトルマッチ各12回戦が30日、東京・代々木第1体育館で行われた。WBC王者、内藤大助(33)=宮田=はWBC13位、清水智信(27)=金子=を十回57秒KOで降し、3度目の防衛に成功。33歳11カ月での世界王座防衛で、自身の持つ国内最年長記録(33歳6カ月)を更新した。内藤は初のKO防衛。清水は昨年4月以来2度目の世界挑戦失敗。WBA王者、坂田健史(28)=協栄=は、世界初挑戦のWBA3位、久高寛之(23)=仲里・ATSUMI=に判定で勝ち、4度目の防衛を果たした。
 ○内藤−清水●(十回KO)
 内藤が一撃で劣勢を覆してKO勝ち。足を使う相手の前に空振りが目立ち、九回までポイントでリードを許した。だが、七回から当たり始めたフックを十回序盤に左、右とクリーンヒットさせてダウンを奪い、さらに連打で一気に畳みかけた。
 清水は左フックと右カウンターを軸に立ち上がりから主導権を握ったが、善戦及ばなかった。
 ▽亀田興毅 (いい試合で)ええ気持ちだったからリングに上がっただけや。(内藤に)「次の試合、やろうよ」と言った。WBCのタイトルは(弟)大毅が負けている。兄としてこのまま引き下がるわけにはいかない。いい形を作ってボクシング界も盛り上げたい。
 ◇猛練習で年齢克服 底力見せ付ける
 すさまじい破壊力、見事な逆転KO劇だった。十回に内藤が放った左フック一発。ぐらいついた相手を右フックで倒すと、さらに連打で沈めてテンカウントを聞かせた。
 九回まで3審判とも1〜3点差の劣勢で敗色濃厚だった。足を使う日本王者・清水を追うが、左ジャブを突かずに強引に前に出るため、カウンターの左フックを合わせられる。八回終了時の公開採点を聞いて「負けていてびびった」という。だが、KOは狙わなかった。「まだ4回ある。一つひとつ返していこう」。十回、清水の左ジャブに合わせて放った左フックは力みが抜け、スムーズに相手のあごを打ち抜いた。
 「『内藤有利』と言われて、守りに入ってしまった。ボクシングセンスねえな」と苦笑いした内藤。左ジャブの少なさ、ガードの低さなどの課題を露呈した格好だ。だが、坂道ダッシュなど、走り込み中心のトレーニングで鍛えたスタミナと運動能力は、来月に34歳になる年齢を感じさせない。底力も改めて見せつけた。
 試合直後、WBAフライ級1位の亀田興毅がリングに上がり、「おめでとう。試合やろうな」と握手してくる一幕もあった。内藤は控室で「『やろうなじゃなく、やってくださいだろ』と言い返したら、ちゃんと言い直したよ」と笑う。世界王者になって1年。人気に加え、威厳と風格も備わってきた。【来住哲司】
 ○…大健闘むなしく敗れた清水。九回までは採点で3−0とリードしていただけに、「最後までやりたかった」と悔しさをにじませた。ガードを固めてカウンターを狙う作戦だったが、開始当初から「(内藤の)調子が悪い。フットワークについてこれていない」と見抜き、足を使ったカウンター狙いに変更。内藤のパンチに左フックや右ストレートを的確に返し続けた。「勝てると思った。油断と言うより、これが実力」と言葉少なだった。 
 【略歴】内藤大助(ないとう・だいすけ) 74年8月30日、北海道豊浦町生まれ。96年プロデビュー。02年4月、WBCフライ級王者のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)に挑戦し、一回34秒KO負け。昨年7月、ポンサクレックを判定で降して王座に。今年3月、2度目の防衛戦でポンサクレックと引き分け、国内最年長で世界王座防衛。右ボクサーファイター。戦績38戦33勝(21KO)2敗3分け。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20080731k0000m050084000c.html

 
会社を早めに抜け出して行きました。フライ級日本人6強、登場です。
ダブルタイトルマッチの前に、中広大悟VS吉田拳畤があり、中広が???の判定勝ち(でもユナニマス判定)。
 
●やはりチャンピオンになる人は違いました。6強ではあっても、2(坂田内藤)と4(清水久高中広吉田)に分かれてしまいます。
●坂田。会場で見ていて、テレビで見るよりも圧勝と感じました。久高がひ弱に見えました。正直、好みの選手かというとアレなんですけど、すごい個性だと思います。人と違う何か、というのは世界のトップには大事なんだと思います。ポンサクレックと戦ってもああなのか、是非見てみたいです。
●内藤。元プロボクサーのある人が内藤について「アテカンがいい」という表現をしていたが、ちょっとそれが発揮できなかった気がします。途中、ハラハラというよりイライラしてしまいました。でも、2年前だったか、小松を夢遊病者みたいにしたボコッというパンチ、そしてダウンを奪った後の鬼の猛攻が健在でした。ああいうのは久しぶりかと思います。ですが、どっちかと言うと、序盤にああいうのをぶち込んで、そこでフィニッシュかあるいはそこまで行かなくても相手をびびらせて自分のペースに、というのが内藤の本領かと思ったりします。清水がいいディフェンスを見せたのか、ひょっとして調子が悪かったのか、それはわかりません。残念ながら、年齢とともに「調子の悪い率」は高まってくる→コンディショニングが難しくなってくると思います。これからはそういうのとの戦いかなと思います。
●亀田が来ましたが、どっちとやってもまず勝てないと思います。どうせどっちとやっても勝てないなら、金を稼ぐにはやはり内藤戦になるのかなと思います。
●しかし、内藤は、その前にミランダと防衛戦やらなくてもよいのでしょうか。ミランダ、強いけど穴もありそうで勝てるように思いますが、それでもせいぜい6-4くらいではないかと思います。
●ヨシケンは中広に勝っていたように素人目には見えました。気の毒に思いました。あきらめずにがんばって欲しいです。中広は・・・地味。
●清水は勝つ一歩前まで行きましたが、それでもなぜか「なんか違うよ、まだ早いよ」と思ってしまいました。あれで逃げ切ってチャンピオンになってもいいことないように思ったのです。その直後でした、ボコッというのをもらっちゃったのは。
●帰りに嶋田雄大選手?を発見しました。なんか複雑な思いを持ちました。今日の挑戦者2人、どっちもいい選手だけどやはり世界はまだ早いと思いました。でもそんなこと言って、チャンスなんてそう簡単にくるものではない・・・・