(ボクシング)小堀鮮やかTKOで新王者


5月20日10時0分配信 日刊スポーツ
<プロボクシング:WBA世界ライト級タイトルマッチ12回戦>◇19日◇東京・ディファ有明◇観衆1700人
 WBA世界ライト級7位の小堀佑介(26=角海老宝石)が衝撃の逆転KOで世界王座の奪取に成功した。20勝中18KOを誇る同級王者ホセ・アルファロ(24=ニカラグア)に初回から打撃戦を挑み、2回にダウンを奪われたが、続く3回に左フックでダウンを奪い返し、さらに連打を浴びせて、同回2分8秒、TKO勝利を収めた。日本と東洋太平洋の前スーパーフェザー級王者の新王者は、世界でも層の厚い1階級上のライト級で王座奪取。日本人ではガッツ石松畑山隆則に続いて3人目の快挙となった。小堀の戦績は23勝(12KO)2敗1分け。
 会場が揺れた。3回1分すぎ、小堀が左フックで王者をぶっ倒した。アルファロが立ち上がると、野獣のように襲い掛かった。回転の速い連打で、ロープ際を逃げる獲物を追い回す。その迫力にレフェリーが試合を止めた。新王者がガッツポーズでリングを跳びはねた。「うれしい。相手も強かったが、気持ちで上回った」。興奮気味に言った。
 ばくちが成功した。強打の王者が得意とする右ストレートに狙いを定めた。大振りで打ってくる瞬間に、左フックをカウンターで合わせる作戦。タイミングが一瞬でも狂えば、自分がリングに沈む。危険な賭けだったが、この試合に備え、徹底して練習してきた。「してやったりです。トレーナーとして最高の勝利」と、53歳とベテランの田中トレーナーが胸を張った。
 ニックネームは「ネーチャーボーイ」(野性児)。天性のパンチ力に無類のタフネスを誇る。1度リングに上れば、野獣のように相手に襲いかかる。この日もその闘争本能が逆転勝利を呼び込んだ。2回に右ストレートを浴びてダウンしたが、立ち上がるとすぐに反撃。「自分は前に出るしかない。負けるのは嫌ですから」。試合後は「早く帰って寝たいです」と天然ボケぶりで会場を笑わせた。
 06年1月に1階級下の日本スーパーフェザー級王座に就いた。防衛を重ねたが世界という次の目標が見えず、気持ちが切れかけた。だが、昨年2月に3階級制覇王者マルコ・アントニオ・バレラの米国キャンプに参加。世界トップレベルとのスパーリングで、回転の速い連打と前進力が世界に通用することが分かった。本当の意味で世界を意識するようになった。
 「サボリのコボリ」も返上した。入門時に「こいつ、ぐーたらだが磨けば光る」と素質を見抜いた田中トレーナーの自宅の隣に、昨年6月に引っ越した。寝坊癖は直らなかったが、趣味という睡眠以外はボクシング漬けになった。後援者の尽力で急きょ決まった世界戦。WBC世界フェザー級王者リナレス(帝拳)とのスパーリングなどで過去最高の状態に仕上げていた。
 ライト級は世界で最も層が厚く人気のある階級。日本人ではガッツ石松畑山隆則に続く3人目の快挙は「無印」から一転、世界進出の足掛かりにもなる。先日、警察から職務質問を受けたが、この日の勝利で知名度が高まる。それでも、リングを下りた小堀は「あまり目立たず地味に生きていきます」。新たなキャラクターの王者が誕生した。【田口潤】
最終更新:5月20日10時0分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080520-00000012-nks-fight

昨日、会社を17時30分に抜け出し(笑)、ディファ有明へ向かいました。
おそらく見に行った人たちは、これが最後かもしれない、そんな試合に行かないわけないじゃないか!・・・でも最後であって欲しくない・・・とにかくがんばってくれ・・・いや、勝ってくれ!こんな気持ちだったのではないでしょうか。
そう、昨年7/18の内藤大助を思い出させる雰囲気。
小堀もあのときの内藤同様、圧倒的に不利だろう、でも、勝負なんてやってみなけりゃわからない。

世界タイトルマッチなのにディファ有明、そして平日の月曜日。私はディファは好きですけど、さすがにボクシングの世界戦にはあまりふさわしい感じがしません。5/19という日にそれなりの意味があることは後でわかりました・・・白井義男さんが日本人として初めて世界チャンピオンになった「ボクシングの日」なんだそうです。
とにかく、関係者の苦労が垣間見られるような日時・場所。
でも会場は満員です。熱気がすごいです。

前座には、チャンピオンより強いといわれる第一位のモーゼスが登場。噂通りの迫力ながら、相手選手の負傷でかなりあっけなく終了。
さあ、メインイベント。相手のチャンピオンは、意外と評価はいまひとつなんですが、そうはいっても人気階級ライト級のチャンピョンなわけで、そうかんたんに勝てるもんじゃない。でも…なんか雰囲気が昨年7月の内藤とかぶるんです。勝って欲しい!
「It's my life」が流れます。それだけで涙があふれてきます。とにかく、小堀という選手は、特別の思い入れをもってしまう不思議なボクサー。 日本の強豪選手に対し、正々堂々、逃げずに闘い防衛を重ねる。東洋も獲った。あとは世界だけ。苦労を重ねてきた。でも世界は・・・

そして・・・1R、小堀優勢。しかし2R、ダウンを奪われる。観客の悲鳴。しかし、小堀逃げずに立ち向かう。アルファロは強打、しかし、素人目に見ても、打った後にガードが空く。小堀反撃。そして3R・・・互いに引かずに打ち合う中、小堀の強打炸裂!

インタビュー。小堀、相変わらず話下手(笑)これもある意味小堀の魅力なのですが。
ぜひ小堀も内藤みたいに有名になって欲しい!これまで苦労した分、いい思いをいっぱいして欲しい。喋りがヘタなんですが、逆にそれを個性にして、まずはジャンクなんか出て欲しいです。浜田だったらうまく転がしてくれるかもしれない・・・・・・

そして今後。パッキャオもいい(でもカネかかりそう)、バレロマルケス、そして内山・・・ってライト級の選手がなかなか出てこない(^_^;)
ライト級はディアスさんが多くてよくわかりません(笑)あ、日本チャンピオン長島!嶋田はバレロとやってしまうわけですし・・・

まずはモーゼスを乗り切ることでしょうか。厳しいですが。

1週間前、職質された男が大出世

2008年05月20日06時01分
 <小堀ってこんな人>
 ☆生まれ 1981年(昭56)10月11日、千葉県千葉市生まれの26歳。1メートル71、61キロ。血液型O。
 ☆ボクシング歴 00年2月プロデビュー。06年1月に真鍋圭太(石川)を下して日本スーパーフェザー級王座決定戦でTKO勝ち。07年5月に東洋太平洋同級王座決定戦を兼ねた防衛戦でTKO勝ち。日本タイトルを通算6度防衛した。
 ☆職務質問 公開スパーリングを終えた12日午後、ジャージー姿で角海老宝石ジム(東京・大塚)そばの商店街を歩いているとパトカーの中から警察官に「お兄ちゃん、職質だ」と呼び止められた。
 ☆ものぐさ 昨年6月、引っ越し先アパートを探していた小堀は不動産屋で「必ず1階にしてください。階段を上ったり、エレベーターを乗るのが面倒だから」とものぐさぶりを発揮。
 ☆計量で居眠り 昨年1月の日本タイトル戦の前日計量会場で相手選手の到着が遅れ、待たされた小堀は椅子の上に横になるとそのまま居眠りしてしまった。関係者もあきれ顔だったという。
 ☆体調不良 1月5日の日本タイトル防衛戦前に小堀は体調不良を訴えた。体調管理に失敗したのかと心配した田中トレーナーが部屋に行ってみると、何とせんべい布団1枚でガタガタと震えていたという。当然「寒いのに当たり前だ。冬用の布団買えよ」と田中トレーナーに怒られた。
 ☆寝坊 13日のホセ・アルファロの公開スパーリングに朝練の疲れからそのまま寝てしまい、約40分の遅刻。アルファロの公開練習はすでに終了していた。
http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2008/05/20/02.html

最後に、こちらをご覧になって思い切り感動してください!
http://boxing12.exblog.jp/
 
BGMはこちら
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