日経平均が600円超す下落=識者はこうみる

●急落相場は心理的な影響が大きい
野村証券・ストラテジスト 岩澤誠一郎氏>
 株価は下げ止まらないが、ここにきて下落幅が拡大している間にファンダメンタルズが大きく変化したわけではなく、需給が主導している急落相場とみることができるだろう。
 企業業績の発表が一巡した後、株式市場は材料面でエア・ポケットに入っている。どうしても金利などマクロの材料を見ざるを得ない。米利上げ懸念がリスクマネーを縮小しているとの見方が多いが、景気実態や企業業績などを踏まえれば、株価は明らかに売られ過ぎであり、方向性が示されない不安感が下げを加速させたとみている。現段階では、下げの要因としては心理的な影響が大きいとみられ、リバウンドする可能性が十分とみていいだろう。
●米国の金融政策の見極めが必要
新光証券エクイティ情報部部長 高橋幸男氏>
 どこまで下げるか見えない不安感が下げを大きくしている。きょうの急落の要因は、信用取引の投げ、外国人売り、福井日銀総裁村上ファンドへの出資問題、先物への仕掛け売りなどいずれもファンダメンタルズ以外のものだ。日本株は予想PER17倍台まで低下してきたが、ファンダメンタルズを無視した下落であるため投資尺度が通用しない。
 ただ、株安の根源は米国の金融政策がはっきりしないことにある。13日の米5月卸売物価、14日の米5月消費者物価が落ち着けば、株価リバウンドのきっかけになるかもしれない。世界の株価が下げ止まるためには米国金融政策の見極めが必要だ。
●ゼロ金利解除先送りの催促相場も
<金山証券・商品本部長 川崎達行氏>
 福井日銀総裁村上ファンド拠出問題も新しい材料とは言えず、それを嫌気したというよりは、材料にして売ったというのが適切な表現だろう。本来ならこれは日経平均を500円押し下げる材料ではない。それが過剰に反応してしまうというのは、センチメントが極端に悪化していることにほかならないだろう。
 反発に転じても、需給状態が悪いために大きな戻りが期待できない。本格的な反騰に向くにはポジティブサプライズとなる材料が必要だ。その第一候補は、7月にもと言われる日銀によるゼロ金利解除の先送りが明示されることだろう。もっとも、好調なマクロ指標をみれば、解除が先送りになるのは現実的とは言えない。
 株安によって確実に消費は落ちるとみられ、市場ではゼロ金利解除になった場合、株安から景気鈍化が読み取れるとの見方も出ている。ここから下げるとすれば、ゼロ金利解除の先送り明示を催促する相場になるのではないか。
●海外投資家の売り越し止まれば反転の可能性高い
みずほインベスターズ証券 投資情報部部長 石川照久氏>
 前週末から前日までの市場では、米国株安・シカゴ日経平均先物安にサヤ寄せする形で軟調に寄り付いた後、値を戻している。
 米国市場の投資家も買いを入れている人が増えているとも言われており、そろそろ反転するのではないか。寄り前の外資系証券経由の注文が売り越しだったが、日本市場でも下がったら買いたいという意欲はあるようだ。外資系証券経由注文の売り越しが止まり、外国人投資家の売り越しが止まれば、反転する可能性は高いと思う。
 ただ、今週は米経済指標の発表があり、見送りムードが強く、様子見姿勢となっている。追い証発生の人は投げ売りを出している。
 国内市場では、15日に会社四季報が発売される。これをきっかけに国内企業の株価が割安とみられれば買いが入る契機になるのではないか。国内機関投資家は、米国市場の下落や外国人売り越し基調の時には買いを入れにくいが、個人投資家の中には買いを入れている向きもいるようだ。
日経平均1万4500円前後で下値固めへ
大和証券SMBCエクイティ企画部情報課課長代理、西村由美氏>
 12日の米国株安を受けて東京市場も下落しているが、1万4500円台では下げ渋ってもみあっている。当面は、1万4500円台をはさんでプラスマイナス100円前後のゾーンで下値固めになる展開を予想している。
 新興市場が一時より落ち着きを取り戻しており信用の投げがやや収まってきたとみられるほか、外国人投資家による先物の売り崩しも以前より少なくなっており、全般に売り圧力が軽減されている印象だ。
 ただ、商いが乏しいことから底入れに確信が持ちにくい。商いが増えるかどうかが今後のポイントになるだろう。
(東京 13日 ロイター)
(ロイター) - 6月13日15時28分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060613-00000080-reu-bus_all

長すぎるのであまり読んでないのですが、ま、要するにそろそろ反転するってことでしょ?