今回のPRIDEの件に関しミルコ・クロコップのコメント

フジテレビがPRIDEとの契約を解除するという事態になった事に関してのコメントを求められた。マネージャーから、その件に関して詳しく説明を受けたが、正直言って、俺はあまり驚かなかった。
96年にジェロム・レバンナと横浜アリーナで試合をしてから、もう10年が過ぎた。
格闘技の世界に生きてきたこの10年間の間には、尊敬していたアンディ・フグの死や、石井館長の逮捕など、俺にとってはもっと驚かされた事がたくさんあったからだ。
なぜ、フジテレビがこんな決断をしたのか、俺には理解しがたい。
しかし、俺たちファイターにできることは、たった一つしかない。
世界中のどこのリングに行っても見られない、究極の真剣勝負、心技体全ての面でまさに世界最高峰のMMA(総合格闘技)を見せる事。
そこにドラマが生まれ、見に来てくれた人たちが感動してくれて、そのドラマが次につながっていく。
そのすばらしい連続ドラマが、まさにPRIDEなんだ。
そこに出演する俺たちが、本当に自身のプライドを懸けて、筋書きのないドラマの作り出してきたという事は、紛れもない事実なんだ。
その素晴らしい究極の連続ドラマを、もう放送しないと決断した人たちには、後で心の底から後悔させてやろうじゃないか。
これまでより更に極上のドラマを、俺たちの手で作り出していく。
ただ、それだけだ。
誤解しないで欲しい。
俺は、フジテレビのスタッフの人たちには、本当に感謝をしている。
K-1から、PRIDEに飛び込んできた俺を、フジテレビは、本当に暖かく見守ってくれ、いつもサポートをしてくれてきた。
挫折をするたびに、俺の背中を力強く押してくれるような紹介ビデオをいつも作ってくれたディレクターのDaisuke Sato。ヒョードルがやきもちを焼いたに違いない、あのヘビー級タイトルマッチの時のビデオを、俺は一生忘れない。
マネージャー経由で俺のわがままを聞いてくれたプロデューサーのMr. Kiyohara、ジャンクスポーツに出してもらった時はとても楽しかった。
Kyoko-san(ウッチー)には、結婚おめでとうも言い忘れた・・・。
みなさん、ありがとう。
またいつの日か、会場で会えるのか、それともこれっきりになってしまうのか、それは俺にはわからないが、もし旅行で、美しいクロアチアのリゾートに来る事があったら、かならずクロコップに連絡をして欲しい。
試合の直前でなければ、いつでも歓迎します。本当だよ。
さあ、今日、正式に俺のセカンドラウンドの対戦相手が、Mr.吉田秀彦だと発表される。
俺は、今のプライドの選手の中で、彼は最も敬意を表すべき人間だと思っている。
彼の様な、人間的にもすばらしい男と試合ができるのは、非常に光栄だ。
そしてなんといっても、6月18日には、ドイツ・ニュルンベルグで、クロアチアと日本が、決勝トーナメント進出を懸けて、激突する。
その2週間後に、彼と戦うというのは、何かの縁に思えて仕方がない。
お互い、国旗を背負って、「もう一つの日本vs クロアチア」に恥じない試合をしよう。
どちらかがワールドカップの借りを返すという事になるのだろう。
楽しみだ。

ミルコ・クロコップ
http://crocop.cocolog-nifty.com/message/2006/06/68_a7ed.html

相変わらずかっこいいコメント!