「鉄筋減らせ」指示された…姉歯建築士、3社実名挙げ


 マンションなどの耐震強度偽装問題で、構造計算書を偽造した姉歯秀次・1級建築士(48)は24日、国土交通省による聴聞に対し、取引先の施工会社など3社の実名を挙げて「『鉄筋量を減らせ』などと指示された」と主張した。
 3社はいずれも読売新聞の取材に事実関係を否定している。一方、姉歯建築士は、同問題の発覚当初に偽造を認めた21棟以外の物件については「(構造計算書を偽造したかどうか)記憶にない」と答えた。
 聴聞は、建築士の資格取り消し処分に向け、本人の弁明を聞くために非公開で開かれた。同省は来月7日に開かれる中央建築士審査会の同意を得て、姉歯建築士の資格を取り消す方針。
 鉄筋減らしに関し、姉歯建築士が名指ししたのは、建設会社「木村建設」(熊本県八代市)、開発会社「ヒューザー」(東京都千代田区)、不動産会社「シノケン」(福岡市)の3社。
 同省の説明によると、姉歯建築士は数年前、3社のうちの1社からの依頼で、構造計算書を作成したところ、「鉄筋量を減らせ」と指示され、計算書を作り直した。しかし、再度「もっと減らせ」と迫られ、「これ以上減らすと安全性に問題が生じる」と反論したが、「それなら、ほかの設計事務所に代える」と言われた。
 このため「仕事がないと生活に困るので応じた」といい、これが偽造に手を染めたきっかけだったと主張した。その後、他の2社からもコストを下げるよう指示があったという。
 偽造した構造計算書を検査した指定確認検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)については、「(検査が)通ってしまってびっくりした」などと話し、「(検査機関は)甘いところと厳しいところがあって、甘いところを使うようにした」と明かした。
 また、21棟以外に偽造した物件があるかどうかは「覚えていない」などとあいまいな発言に終始。新たに偽造が判明した「京王プレッソイン五反田」などについても「記憶にない」と語ったという。
 姉歯建築士は、偽造について「仕事の確保優先で考えが至らなかった」とし、「資格を持っている専門家として非常に申し訳ないことをした」と述べたという。
 同省は姉歯建築士建築基準法違反容疑で刑事告発し、証言の信ぴょう性については、捜査機関の判断に委ねる方針。
 ◆会社側否定◆
 姉歯建築士の主張に対し、問題の3社の代表者らは次のように話している。
 小島進・ヒューザー社長(52)「自分の物件に金を払って手を抜けなどと愚かな指示をするわけがない」
 篠原英明・シノケン社長(40)「圧力どころか、事件まで姉歯建築士のことは知らなかったし、面識もない。恐ろしいことを言わないでほしい」
 木村盛好木村建設社長(73)「(コストダウンの圧力をかけたことは)全くない。コスト削減については世界中を回って勉強したもので、姉歯建築士とは関係ない」 (読売新聞) - 11月25日3時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051125-00000001-yom-soci&kz=soci

うそつけ!>会 社 側もちろん姉歯さんに同情の余地はないですが。