非正社員 賃金、正社員の6割

 厚生労働省は二十三日、平成十七年の賃金構造基本統計調査の結果を発表した。今回の調査でフルタイムで働く非正社員と正社員の賃金を初めて比較し、非正社員の平均月額賃金は正社員の約60%と低水準にとどまっていることが判明した。同省ではフリーターの増加や高年齢化で今後、正社員と非正社員の賃金格差がさらに広がる恐れがあるとみている。
 調査によると、正社員(平均四〇・四歳、勤続一二・九年)の平均賃金が月額三十一万八千五百円だったのに対し、契約や派遣、嘱託などの非正社員(同四二・九歳、五・七年、短時間パートは除く)は十九万千四百円だった。とくに女性より格差が大きい男性をみると、非正社員の賃金は二十代前半で正社員の86%の水準となっているのに対し、四十代前半で60%、四十代後半では56%にとどまるなど、年齢が上がるほど賃金格差が大きくなっていた。
 厚労省は調査結果について「正社員は勤続年数が長ければ長いほど昇進して賃金が上がる傾向がある。若者層ではフリーターなどが多く、将来の格差拡大に注意が必要」と警戒している。
 この調査は昨年六月分の単月の平均賃金(正社員は残業代、ボーナスを除く所定内賃金)について、全国の従業員十人以上の約六万一千事業所を対象に実施した。
産経新聞) - 3月24日3時22分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060324-00000015-san-bus_all

所得格差に関して言えば、先日JFEのボーナスが「多すぎ」と思わず書いてしまったように、ああいうのを感覚的になんかヘンだぞと思うような部分は常に持っておくべきだと思いますが、では格差をどうするの?、に関しては、そちらのプロにお任せして、とにかく自分の会社で自分のやらねばならないことを一生懸命やって会社が儲けていい生活をしたい・・・というのを普通の人はやらねばなりません。
大竹教授がこの「格差」に関してブログにエントリされています。
http://ohtake.cocolog-nifty.com/ohtake/2006/03/post_ba15.html#more
その内容に関して、結局「第一」がいちばん重要なんだろうとなりますが、おおいに同感(という言い方は僭越ですね。というより「納得」?)させられると思う一方、こんなことホントにできるの?と思ってしまうことが含まれてます。
それは第三の「既存労働者が実質賃金の切り下げに応じやすい環境を作ること」の部分です。これ自体ははほんとそうだと思うのですよ。で、それに伴い、「教育費・住宅ローンをデフレに応じて負担を減らすことができるような制度」これは、医療費や住宅取得時みたいな税額控除でしょうか。でもなんかイメージできない・・・・ 
非常に短絡的かつ子供じみたことを言ってしまいますが、やはり「もらってる(恵まれている)人にある程度がんばって負担してもらう」のが無難なのかな、と思います。消費税の増税に伴い、所得税の累進性は高めてもよいように感じます。といってもそれは、そうすることにより起業家の減少とか人材の海外流出とかのマイナス面もありうるような「非常にもらっている層」ではなく、下にあげたグラフでいえばイギリスやドイツほどでなくてもアメリカレベルのカーブの形状に。つまり特に中〜高給の正社員(年収800万〜1500万くらい?)が妙な特権となりそれに過剰にしがみつく→それにより若者の正社員としての雇用のチャンスの低下につながることのないように。
ただ、それではこれが、若者の正社員率向上につながるわけではない、となってしまいます。しかし、正社員でないとまともに生活できない(大げさ)から限りなく正社員化するといってもあまり現実的でないし、差を縮めることで、どっちになっても自己責任で選択、のほうがよりよいわけで、それは、迂回して正社員のチャンス増大にもつなが・・・りませんかね?
少子化問題だって、こういったことで将来不安を減らしていくことは対策につながると思うし、企業に「出産祝い金を出す」みたいな陳腐なアクションプランを考えさせるのは個人的にはどうかと思っています。
世の中そんな簡単なことでないと思っているつもりですが・・・これをご覧になった方、もしよろしければいろいろご教授ご指導ください、でもぜひ簡単な言葉で(^_^;)
 
実効税率国際比較(ちょっと古い)
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je02/wp-je02-2-1-03z.html
ここではあまり関係ないけどアメリカの消費税
http://lasvegasab.com/japan/jp_048.htm
かなり偏っている気がしますが、では正社員ならすべて恵まれているのかといえば、こういう意見もあります。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1795632/detail?rd